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FDA NEWS & INSIGHTS

米国化粧品リコールの事例と対応|FDA公表資料から学ぶ品質管理

分野:米国FDA・輸入規制

初回公開日:

元記事:cultivature.co ↗。

化粧品リコールは製品・ロットと公表経過を確認する

米国で化粧品の安全性問題が確認された場合、事業者が対象ロットを特定して自主回収することがあります。FDAサイトへの回収告知の掲載は、FDAが強制回収を命じたことと同義ではありません。公表日、対象商品、検出された物質、会社が取った措置を分けて確認する必要があります。

Claire’s:2019年の石綿検出と自主回収

FDAは2019年3月5日、Claire’sの一部化粧品の検査でトレモライト石綿が検出されたとして、消費者に使用しないよう注意喚起しました。Claire’sは同年3月11日に3種類のメイクアップ製品の自主回収を発表しています。その後、JoJo Siwa Makeup Setについても2019年5月に自主回収が行われました。

これらは該当製品・ロットに関する公表情報です。FDAが対象外の全商品について同様の問題を認定したことを意味しません。

Claire’sの再建手続きと回収の時系列は別に考える

Claire’s Stores, Inc.が連邦破産法Chapter 11による再建手続きを申請したのは2018年3月19日です。同社は同年10月12日、再建手続きを終了したと発表しています。いずれも2019年のFDA公表・自主回収より前の出来事です。

したがって、2019年の回収が2018年のChapter 11申請を引き起こしたという説明は時系列上成り立ちません。石綿問題が企業価値に与えた具体的な損害額や再建への影響についても、裏付けとなる企業開示資料等なしに断定できません。

Beauty Plus Global:対象製品を限定した自主回収

FDAはBeauty Plus Globalが2019年5月にContour Effects Palette 2を、同年9月にCity Colorブランドの4製品を自主回収したことを公表しています。該当製品はFDAの検査で石綿が陽性となったものです。

この発表は特定の回収を確認できる一次資料ですが、企業の倒産、事業撤退、ブランドの消滅や特定小売店との契約解除の事実を示す文書ではありません。事業への影響を述べる際には別の裏付けが必要です。

Johnson & Johnson:特定ロットのベビーパウダー回収

FDAは2019年10月18日、Johnson’s Baby Powderのロット22318RBから石綿の一種であるクリソタイル繊維が検出されたと公表しました。同社は当該ロットについて自主回収を実施しています。FDAは調査対象となった別ロット00918RAでは陰性だったことも説明しています。

FDAのこの公表だけを根拠に、後年の個別訴訟の結論、企業の経営判断や和解条件との因果関係を推定することはできません。

日本の化粧品企業が備えること

原材料の採掘・調達先、ロット別の品質検査、サプライヤーへの試験条件、流通ロットの追跡、問題報告時の責任分担をあらかじめ文書化します。FDAの公表事例は危険性と対応を知るための資料であり、各企業の経営状態を推測する資料とは区別します。

出典・参考資料

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