結論:日本の「健康食品」が米国でもDietary Supplement(ダイエタリーサプリメント)に該当するとは限りません。 製品形態、成分、用途と広告表現を確認し、米国の製品分類を決めることが最初の仕事です。
最初に確認する4つの問題
| 問題 | 確認する理由 |
|---|---|
| 製品分類 | 通常食品、Dietary Supplement、医薬品のいずれに該当するかで規制が異なる |
| 成分の適法性 | 日本で使用される原料をそのまま米国で使用できるとは限らない。New Dietary Ingredient(NDI)通知等の要否を確認 |
| ラベル | Supplement Facts、成分・正味量・事業者表示、注意書き、アレルゲン等 |
| 訴求・広告 | 病気の診断・治療・予防をうたうと医薬品規制の問題が生じ得る |
広告文言で結果が変わる
「健康な骨の維持をサポートする」のような構造・機能に関する表示と、「骨粗しょう症を治療する」のような疾病の治療を示す表現は、同じ意味にはなりません。一定の構造・機能表示等については、根拠の保持、所定の免責文言、初回販売後30日以内のFDA通知などが求められます。通知の提出はFDAによる承認を意味しません。
NDIの検討は成分名だけでは終わらない
新規ダイエタリー成分(NDI)に関する通知の要否は、成分の履歴、使用形態、製造方法、条件等に左右されます。単に日本で長年販売されているという説明だけでは、米国法上の適法性の根拠にはなりません。特定の原料については専門的な法令・安全性確認が必要です。
法律上の要件と事前調査で推奨する準備
法令上の判断事項: 米国での製品区分、成分の適法性、NDI通知の要否、必要な製造管理、Supplement Facts等の表示、疾病をうたう表現の規制、該当する場合のFSVPや食品施設登録を確認します。403(r)(6)に基づく特定の構造・機能表示等は、根拠資料と所定の免責表示に加え、初回販売後30日以内のFDA通知が必要です。あらゆる健康関連表現が同じ通知制度の対象ではありません。
実務上の推奨: 原料の由来や製造方法の資料、試験成績書(COA)、安定性試験、広告表現一覧を先に揃えると確認が進みます。ただし、それらをすべての製品に一律に提出する法定書類と誤解しないでください。
輸出と販売で必要になる確認
製造施設・適用cGMP、米国輸入者のFSVP上の立場(該当する場合)、食品施設登録、Prior Notice、米国表示、オンライン広告、販売先独自の要求を分けて調べます。食品施設のU.S. Agentを置いてもFSVP上の役割は自動的に解決しません。
依頼前に用意するもの
商品写真、全成分と配合量、原料の由来・製造方法、各成分の安全性資料、ラベルと広告案、製造工場情報、米国販売予定先を揃えてください。成分が分からない状態では、販売可否を断定できません。
詳しくは原材料・成分の適合性調査をご覧ください。
FDA公式資料
本ページは一般的な制度解説です。個別商品に適用される条件、免除、最新のFDA運用は案件ごとに確認してください。
専門用語をやさしく
Supplement Facts
- 英語の正式名称・表記
- Supplement Facts
- 読み方
- サプリメント・ファクツ
- 日本語訳
- 栄養補助食品の成分表示
- 分かりやすくいうと
- 米国でDietary Supplementに分類される製品向けの表示欄です。一般食品のNutrition Factsと同じではありません。
- 具体例
- カプセル商品の分類を確認したうえで、成分・1回量・表示様式を検討します。
COA
- 英語の正式名称・表記
- Certificate of Analysis
- 読み方
- サーティフィケート・オブ・アナリシス
- 日本語訳
- 分析証明書
- 分かりやすくいうと
- 試験した検体、試験方法、結果等をまとめた資料です。持っているだけで、すべての法的要件や販売先の審査を満たすとは限りません。
- 具体例
- サプリメントの要求書類に対して、対象ロットや試験項目が合うCOAかを確認します。
cGMP
- 英語の正式名称・表記
- Current Good Manufacturing Practice
- 読み方
- カレント・グッド・マニュファクチャリング・プラクティス
- 日本語訳
- 現行適正製造規範
- 分かりやすくいうと
- 製造・品質管理に関する規範です。食品、サプリメント、医薬品等で、適用される規則や管理内容が異なります。
- 具体例
- サプリメントの製造工程や試験・記録について、製品に合う規則を確認します。
次に、必要な対応を整理したい方へ
まずは、商品の用途・表示、製造または仕入れの流れ、米国での販売方法、希望時期を分かる範囲で整理してください。未定の項目があっても構いません。
その情報を基に、ご自身で進められることと、確認や手続きが必要なことを分けてご案内します。初回概要確認・見積もり相談は無料。詳細調査・書類レビューは、範囲と費用の合意後に進めます。