
Warning Letterを受けた企業に求められる対応
FDAのWarning Letter(警告書)は、FDAが規制上重要な違反を指摘し、事業者に是正を求める正式な通知です。食品やサプリメントの場合、製造・品質管理の不備、製品表示の違反、認められていない効能効果の表示などが指摘されることがあります。
警告書を受けた企業は、指摘された違反の原因を調査し、具体的な是正措置と再発防止策をFDAに説明する必要があります。FDAは通常、警告書の受領後15営業日以内に書面で回答するよう求めています。
適切な対応が取られない場合、製品の差押えや差止め命令など、さらに厳しい法的措置につながる可能性があります。また、違反内容によっては製品の回収や販売への影響が生じることもあります。
重要なのは、警告書を受けたという事実だけでなく、どのような違反が指摘され、企業がどのように是正したかです。
公式記録に基づく事例:USPlabs
2020年10月15日付の米国司法省発表によると、USPlabsの元CEOと元社長は、虚偽・誤認を招く表示でサプリメントを販売した事件について連邦裁判所で刑を言い渡されました。米司法省は、OxyElite ProやJack3d、原材料をめぐる虚偽表示、関係企業への没収命令等の事実を公表しています。
USPlabsの事件では、虚偽・誤認を招く表示を伴う製品販売などについて捜査・起訴が行われ、関係者に刑事処分が下されました。これはWarning Letterの発出そのものが刑事処分に当たるという意味ではありません。行政上の通知と刑事手続は、関係する事実と法律上の根拠を分けて理解する必要があります。
行政手続と裁判手続の違い
FDAが事業者へ違反を通知するWarning Letter、企業が自主的に製品を回収するリコール、司法省が連邦裁判所へ求める差止め命令、刑事訴追による判決は、それぞれ法律上の性質が異なります。
FDAの違反事例を理解するには、文書を発行した当局、発行日、対象製品、確認された違反内容、公開されている是正状況を区別して確認することが重要です。
日本企業が取るべき対応
Warning Letterを受領した場合、まず文書番号・違反指摘事項と回答期限を確認し、製造・品質・ラベル・広告を横断して影響範囲を調べます。是正措置の実施記録と再発防止の責任者を決め、必要に応じて米国の専門家に相談します。
指摘内容に応じて対応の優先順位と是正完了までの計画を明確にし、必要に応じて米国の輸入者や販売代理店とも情報を共有します。FDAへの回答だけでなく、製品の出荷・販売への影響を継続して確認することが重要です。