
日本の届出が米国の販売許可になるわけではない
日本の機能性表示食品として届出済みの商品も、米国で同じ制度名・表示のまま販売できるとは限りません。米国には日本の機能性表示食品制度と同一の届出・承認制度はなく、原材料、形状、使用方法、広告・ラベルで示す効能などによって、通常食品、dietary supplement、医薬品などの適用ルールが分かれます。
例えば飲料や菓子のような通常食品と、カプセル・錠剤等のdietary supplementでは、ラベル形式や適用される製造管理規則が異なる場合があります。最初に「日本で何と呼ばれているか」ではなく、米国でどのような商品として、何を表示して売るかを確定してください。
製品分類と成分の確認を先に行う
米国のdietary supplementとして販売する場合、Dietary Supplement Health and Education Act(DSHEA)の枠組みと、製品成分・効能表示に応じた要件を確認します。疾病の診断・治療・予防を表現する場合、単なるサプリメントのstructure/function claimとして扱えないことがあります。
New Dietary Ingredient(NDI)に該当し、例外に該当しない場合は原則として米国で販売開始する75日前までのFDA通知が問題となります。どの成分でも通知が必要というわけではないため、米国での使用歴、原料の性質、製造加工方法などを確認してください。
表示・health claim・structure/function claimの違い
米国のサプリメント表示には、structure/function claims、health claims、nutrient content claimsなどの異なる分類があります。structure/function claim等の一定の表示については、裏付け根拠と所定の免責表示が必要であり、初回販売後30日以内にFDAへの通知が求められます。
30日通知は、販売前にFDAが表示内容を承認する制度ではありません。また、FDAに通知したという事実だけで、疾病の治療・予防効果を主張することはできません。日本語の商品説明を直訳した英語表示も、米国法上のclaimsとして別に確認する必要があります。
ラベルと製造品質の確認
サプリメントのラベルにはSupplement Facts、原材料、事業者情報、正味内容量などの表示要件があります。日本で使用している栄養成分表や機能性表示をそのまま貼り替えるのではなく、米国の表示ルールに照らして英文ラベルを作成します。
製造・包装・保管等については、サプリメントに該当する製品のcGMP(21 CFR Part 111)などを検討します。製品が通常食品に分類される場合は、該当する食品の別の規則が適用されることがあります。必要なFDA食品施設登録、輸入者体制、FSVP等は製品・事業者の役割に応じて確認します。
日本企業向けチェックリスト
①米国での製品分類と使用目的を決める。②原材料・製造方法からNDI等の要否を評価する。③ラベル上のclaimを区分し必要な通知と根拠を整理する。④Supplement Factsや免責表示等を作成する。⑤製造管理・施設登録・輸入者の役割を確認する。⑥輸入後の変更・苦情・有害事象への対応を社内で管理する。
日本と米国では制度の目的や適用要件が異なります。米国の現行要件を製品ごとに判断し、確認結果を記録しておくことが重要です。
