結論:初めて米国へ食品を輸出するときは、商品分類、製造施設、米国側の輸入者、ラベル、出荷・事前通知を順に確認します。 食品施設登録だけで輸入や販売に必要な手続きが完了するわけではありません。肉・家禽・一部卵製品などは、FDA以外の米国機関の規制も関係します。
輸出準備の5段階
| 段階 | 確認する内容 | 主な担当者 |
|---|---|---|
| 1. 製品を分類する | 原材料、製法、用途、保存方法、販売時の効能表示、関係する特別規制 | メーカー・販売者 |
| 2. 施設の要件を確認する | 食品施設登録の適用と例外、外国施設のU.S. Agent、登録の有効状態 | 対象施設の責任者 |
| 3. 輸入体制を決める | FSVP輸入者の特定、IOR、通関業者、米国側の売買・荷受け関係 | 米国側取引関係者 |
| 4. 米国用の表示を準備する | Nutrition Facts、原材料、アレルゲン、正味量、事業者情報など | ブランド・製造者 |
| 5. 出荷手続きを確認する | Prior Notice、輸送条件、CBP通関、販売先の追加要件 | 発送者・通関関係者 |
施設登録だけでは足りない理由
食品施設登録は製造・加工・包装・保管などを行う対象施設の情報をFDAへ届ける制度です。一方、FSVPは対象食品の外国供給者検証、Prior Noticeは輸入前の貨物情報の通知、食品表示は販売時に必要な表示に関する制度で、それぞれ目的と責任主体が異なります。
食品施設登録は誰がする?とFSVPとは?でそれぞれ確認できます。
品目によって追加確認が必要
- レトルト食品や瓶詰食品: 製造条件によって酸性化食品・低酸性缶詰食品(FCE・SID等)の適用が問題になります。
- 果汁・ジュース: Juice HACCP等の規則の適用を確認します。
- サプリメント: Supplement Facts、サプリメントcGMP、原料と訴求表現を確認します。
- 肉・家禽・一部卵製品: USDA等の管轄や輸入制度を確認します。
商品名が同じでも、配合、包装、保管温度、広告表現によって判断は変わります。
初回相談の前に準備する資料
商品仕様書、原材料とアレルゲン、製造工程概要、包装と保存条件、現行ラベルの写真、施設所在地、米国での販売先、売買条件、輸送方法、希望納品日を整理します。食品施設登録・FSVP・Prior Noticeのどこまでを誰が担当するか書き出すと、準備漏れを見つけやすくなります。
詳しい進め方は初めて米国に食品を輸出したいをご覧ください。必要な対象判定と役割整理は規制調査サービスでご相談いただけます。
FDA公式資料・参照先
記載内容は一般的な情報であり、個別商品の法的適用や最新の運用を保証するものではありません。
専門用語をやさしく
FDA
- 英語の正式名称・表記
- Food and Drug Administration
- 読み方
- フード・アンド・ドラッグ・アドミニストレーション
- 日本語訳
- 米国食品医薬品局
- 分かりやすくいうと
- 米国で流通する食品・医薬品・化粧品・医療機器等について、分野別の規制を担当する連邦政府機関です。すべての商品を事前承認する機関ではありません。
- 具体例
- 日本の菓子を米国で売るとき、施設登録・食品表示・輸入の各要件を確認します。
FSVP
- 英語の正式名称・表記
- Foreign Supplier Verification Program
- 読み方
- フォーリン・サプライヤー・ベリフィケーション・プログラム
- 日本語訳
- 外国供給業者検証プログラム
- 分かりやすくいうと
- 対象食品の米国側FSVP輸入者が、外国の供給業者による食品安全管理を確認する制度です。免除や軽減要件があり、通関上の輸入者とは役割が異なります。
- 具体例
- 日本の製造者が米国のFSVP輸入者へ原材料や製造・安全管理の資料を提供します。
Prior Notice
- 英語の正式名称・表記
- Prior Notice of Imported Food
- 読み方
- プライアー・ノーティス・オブ・インポーテッド・フード
- 日本語訳
- 輸入食品の事前通知
- 分かりやすくいうと
- 対象となる食品の米国到着前に、貨物や食品の情報をFDAへ通知する制度です。提出時期は輸送方法等により異なり、免除もあります。
- 具体例
- 菓子の貨物について、物流業者と通知の提出者・期限を確認します。
Labeling
- 英語の正式名称・表記
- Labeling
- 読み方
- レイベリング
- 日本語訳
- 商品表示・関連する説明
- 分かりやすくいうと
- 商品に付くラベルだけでなく、関連する表示や説明を含む法規上の概念です。範囲は製品と規則により確認します。
- 具体例
- 容器ラベルだけでなく、商品説明の効能表現も分類・表示の観点で確認します。
次に、必要な対応を整理したい方へ
まずは、商品の用途・表示、製造または仕入れの流れ、米国での販売方法、希望時期を分かる範囲で整理してください。未定の項目があっても構いません。
その情報を基に、ご自身で進められることと、確認や手続きが必要なことを分けてご案内します。初回概要確認・見積もり相談は無料。詳細調査・書類レビューは、範囲と費用の合意後に進めます。